2016年11月11日金曜日

生(活)きた杖、生(活)きた剣

・今日は杖をやりますけれども、最近庵野先生と色々お話ししてね、あのー・・・そ
 うだね、と言うことで納得し合えた部分がありますので、それも含めてお伝えした
 いと思っています。


・剣でも杖でも、生きた杖、生きた剣と言うのにする必要がある。 ですから只単に
 形だけ覚えてそれで役に立つかと言うと、それだけでは何にも役に立たない。 
 実戦に役立つ訳でも無いし、それが自分の生活の中でね活かして行くと言う事も、
 これも難しい。 型を覚えただけではね・・・・


・ええ・・、それで何が大事かと言うと、剣とか杖を活きたものにする必要がある。
 元々、体術と同じ様に合気剣、合気杖は神様から下ろされたものです。 ですから、
 そのことを良く意識しなければならない。
 ですから実際に生きた剣にしようと思ったら、まずは心と身体、それから奥深い霊
 的なもの、これをしっかり結ぶ必要性がある。 
 ええー、最初から結べなくても、それを意識する必要性がある。 
 そして、霊とか心とか身体を上手く結びつける働きのあるものとして、呼吸・息(いき)
 がある。 このいき(イキ)と言うのがすごく大事。 ええ、生きている気をイキとも言う
 と思うし、神様の気に近づければ神気(しんき)とも言うと思うし、単純に自分に心す
 る息(イキ)・・・・ これも大事なことです。 
 その息をもって、霊・心・体を活きたものにする、息が仲立ちをする・・・・ そう言うこ
 とが、大事だと思っています。


・ええ、それ(霊・心・体を活きたものにする)をするには、道場だけでは難しいな・・・・
 と言う事です。
 例えば、私で言うならば、やっぱり畑です。 畑には生きたものが一杯います。 
 作物に害を及ぼすものもいれば、食物そのものも天地・光・色んなものと呼吸し合
 って、成長して行く。 そう言うものの営みをね・・・・やはり・・・・なんて言い
 ますかね、良く観て、どの様なものを好んで、どの様なものが害するものになるの
 か・・・・  そう言うものも、日頃から心を込めて、かかわって行く姿、それが、実
 は道場の中の一つの技を深くして行く。
 そのかかわり合いと言うのがね、人と人の係わり合い、人と人が剣を交えた場合の
 気の巡り合い・・・・何等、変わりがないのですよ。 自然のものと自分と対峙して、お
 互いに呼吸をする。 剣と剣を交わらした時に、お互いに呼吸をする。 
 それは大(翁)先生が言われている様な宇宙との呼吸・・・・そう言うものに繋がって行
 くんですね。


・だから、剣とか杖を活きたものにしようとしたら、自分の中で結ぶもの(霊・心・体と呼
 吸)と、外(宇宙、自然)との間で結ぶものがある。 それが道場だけの中でなく、日常
 生活でも、職場にいても、家庭にいても、ええ・・・・同じ様な心掛けでやると、全く変わ
 る。 型が変わる。 そのことを良く意識して下さい。
 生きた剣、生きた杖と言うのは、単なる技術的なものでは無いと言うこと、ですから日
 常生活の中で活かされてない人、合気の・・・大(翁)先生の想いが全然分かって無い
 人、 そう言う人は何時まで経っても生きた杖、生きた剣にはならないと言うこと・・・・
 そのことは、もの凄く最近感じます。 と言うことをまず一つ言っておきます。


・それから杖の素振りをやりますけれども・・・・杖の素振りは20種類ありますよね。
 この20種類を馬鹿みたいに、一つ覚えでは駄目です。
 杖の素振りは一番の基本の基本形です。 ですが、杖の素振りがこれしか無いと思う
 のは駄目です。 いいね、斉藤先生も言われていますけれども、合わせとか組杖とか
 をやると、お互いに・・・・人と人とやると、怪我があってはならないね・・・・
 だから正確にやると言うのが大事、怪我がない様に。 
 もう一つは、やはり禊ですから・・・・その為にも形は正確にやる必要性がある。
 それから、もう一つは、実際に使われても、威力をもつもの、いわゆる武道でなけれ
 ば、ならない。 武術的にも強いものでなければならない。
 ええ、人を殺めるものではないのですが・・・・間違えてはいけないのは・・・・人を殺め
 る力を持てば、人を殺めない(活かす)力も持つと言うことです。
 ですから、いい加減にやっていると、殺めることも、活かすことも、両方とも出来なくな
 る。 だから考え方として、殺める力があるなら、相手を活かす力もある・・・・そう言う
 ふうに理解しなければならない。


・いいですね、ですから基本形は大事。 ですが、その基本のみが正しいと言う考えを
 持つと、もう成長は無い。 いいね。


・で・・・、まず最初に、あの・・・横からね、直接打って来るやつは有りますけれども、基
 本形は縦でやっていますね、例えば、直突き、返し突き、後ろ突き・・・それ、皆、縦で
 やっていますね、
 何故、最初(素振りの基本形)に縦しか無いかと言うと、ええ・・・・実は、相手を突く瞬
 間と言うのは、よくよく考えて見ると縦しかないんです。
 縦に持って行くまでの変化が運足であって、相手を突く瞬間と言うのは真っ直ぐなの
 です。
 自分の心と身体と呼吸を乗せたらですね、自分の進む方向、全ての統治されたもの
 の方向が真っ直ぐなのです。 足は真っ直ぐ行っているのに、突きが横に行ったり、
 づれていてたりしてたら・・・・それは、成り立たんわね! 心身統一どころでは、無い
 わね!
 ええ、ですから、心と身体と霊的なものを全て活かして、活きた杖にしようと思ったら、
 基本は真っ直ぐしか無いと言うこと。
 横からに見えているのは、運足が違っているだけなのです。 

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